社会学評論スタイル(非公式)Zotero 使い方ガイド

.csl ファイル v1.1 対応版(2026年8月27日更新)

このZotero用のcslスタイルは、日本社会学会が公式に提供または承認したものではありません。『社会学評論スタイルガイド』第3版を参照して木原盾/Tate KIHARA(慶應義塾大学)が湘南藤沢キャンパスでの教育目的に作成した非公式のスタイルで、CC BY-SA 3.0ライセンスに従い公開しているものです。他の方の利用は妨げませんが、各自の責任で使ってください。

以前の版(v1.0-beta、2026年7月29日公開)をお使いの方へ: v1.1 をダウンロードして入れ直してください 新しい .csl ファイルをリリースページからダウンロードし、ダウンロードとインストールの「2. 社会学評論スタイル(.csl ファイル)を追加する」と同じ操作で追加するだけで更新できます。スタイルの ID が同じなので、古い版は自動で置き換わり、Zotero のライブラリや作成中の原稿はそのまま使えます。v1.1 の変更点は次のとおりです。 なお、訳書で使う「Original Date」欄には Zotero 7.0.32(2026年1月14日公開)以降が必要です。この欄は 7.0.31(2026年1月12日公開)で追加され、7.0.32 で引用に反映されるようになりました。欄が見当たらない場合は Zotero 本体を更新してください。

はじめに

「社会学評論スタイル」は、日本社会学会の『社会学評論スタイルガイド』第3版(以下『スタイルガイド』と略します)にできるかぎり準拠した、文献管理ソフト Zotero 用の引用スタイル(CSL ファイル)です。Zotero に登録した文献情報から、本文中の引用と文献リストを、『スタイルガイド』の書式で自動作成できます。

欧文と日本語が混在する引用文献の出力は、従来の Zotero では困難でした。本スタイルは、文献の「言語」欄の値に応じて和文と欧文の書式を自動で切り替えることで、これを可能にします。主な想定利用者は、木原研究会(ゼミ)で卒業プロジェクトや修士論文を書く学生です。ただし、文献リストの並べ替えなど、提出前の手直しがいくつか残ります。必ず、この下の説明と配布ページの READMEを読んだうえでご利用ください。

この .csl ファイルは、Kei SATO氏(京都大学)が CC BY-SA 3.0 ライセンスのもとで公開している Juris-M 用スタイル「Juris-Mで社会学評論」を、木原盾/Tate KIHARA(慶應義塾大学)がフォークし、標準の Zotero で使えるように移植したものです。

以下では、Zoteroの各項目にどのような情報を入力すれば、どのような本文中の引用や文献リストが出力されるのかを、文献の種類ごとに実例を用いて説明します。掲載する例はすべて実在の文献で、その書誌データを Zotero と同じ引用処理エンジン(citeproc-js)で本スタイルにより出力した実際の結果です。例外は、手直しの見本として示す2行だけです(訳書カードの破線ボックスの1行は、自動出力にカンマ1文字を手で足したもの。翻訳論文カードの破線ボックスの1行は、『スタイルガイド』の2部形式に手で書き直したものです)。

Zotero と CSL について

Zoteroは、無料の文献管理ソフトです。ウェブページや論文から書誌情報を取り込み、ライブラリに保存しておくことで、原稿中の引用と文献リストを自動で作成できます。

引用や文献リストの書式を定めるのが、CSL(Citation Style Language)ファイルです。拡張子が .csl のファイルごとに1つの書式が設定されており、Zoteroで使用するスタイルを切り替えるだけで、投稿先に応じた書式に変更できます。

「社会学評論スタイル」はZoteroに標準搭載されていないため、ここで配布する .csl ファイルを追加して使用します。追加は初回のみで、その後はスタイル一覧から選択できます。

『社会学評論スタイルガイド』について

『社会学評論スタイルガイド』は、日本社会学会編集委員会が作成した論文執筆の手引きで、本文中の引用や参考文献の書式を定めています。現行の第3版は、日本社会学会のウェブサイトで全文が公開されています(https://jss-sociology.org/bulletin/guide/)。『社会学評論』への投稿に限らず、社会学論文で広く用いられており、木原研究会で日本語の卒業プロジェクトや修士論文を書く場合も、この書式に従うことを求めます。

ここで配布する .csl ファイルは、第3版の引用・参考文献の書式を、Zoteroで可能な範囲で再現したものです。自動出力では対応できない箇所については、以下の説明と配布ページの READMEで注意点を示しています。

ダウンロードとインストール

1. Zotero 本体を入れる

2026年1月以降の版(7.0.32 以降)が必要です。訳書で使う「Original Date」欄が引用に反映されるようになったのが Zotero 7.0.32(2026年1月14日公開)だからです。これから入れる場合は公式サイトから最新版が入るので気にしなくて構いません。すでに Zotero をお使いの場合は、更新されているか確かめてください。

  1. Zotero の公式サイトのダウンロードページ(https://www.zotero.org/download/)を開き、使っているパソコン(Windows・Mac・Linux)用のインストーラーをダウンロードしてインストールします。無料です。
  2. 同じページから「Zotero Connector」(ブラウザの拡張機能)も入れてください。ウェブサイトや論文のページから書誌情報をボタンで取り込むには、これが必要です。Chrome・Firefox・Edge 用が配布されていて、Safari 用は Zotero 本体に同梱されています(Safari の設定の機能拡張の欄で有効にします)。
  3. Zotero を起動します。アカウントの登録をしなくても使えます(複数のパソコンで同期したい場合は、無料のアカウントを作ります)。
  4. Word で引用を挿入するには、Zotero のワープロ連携を使います。Zotero を入れると Word 用のアドインも一緒に入り、Word のリボンに「Zotero」タブが現れます(現れないときは、Zotero の設定の「引用」タブの下のほうにある「ワード・プロセッサ」の欄から入れ直せます)。使い方は Zotero の公式ドキュメント(Word Processor Integration)を参照してください。LibreOffice と Google ドキュメントにも同じ連携があります。

2. 社会学評論スタイル(.csl ファイル)を追加する

  1. ダウンロードのページ(https://github.com/tatekihara/jss-csl-zotero/releases/latest)を開きます。
  2. ページの下のほうにある「Assets」の中の jss-styleguide3-zotero.csl をクリックして、パソコンに保存します。
  3. Zotero の設定を開き、「引用」タブの「スタイル管理」にある「Add from File…」ボタン(この版では英語表示のままです)を押して、保存した .csl ファイルを選びます。
  4. インストール時に「有効な CSL スタイルファイルではない」という趣旨の警告が出ますが、これは想定内です(和文と欧文の書式切り替えに拡張機能を使っているため)。そのまま続行してください。
  5. スタイルの一覧に「社会学評論スタイル 第3版(Zotero 用・非公式)」が現れればインストールは完了です。

最初に: この2つだけは必ず

1. 和文文献の「言語」欄に必ず ja と入れる このスタイルは「言語」欄が ja のとき和文書式に切り替わります。和文文献なのに言語欄が空だったり「日本語」と入っていたりすると、その文献はまるごと英語書式(カンマ区切り・書名イタリック)で出てしまいます。Zotero が自動で取り込んだアイテムは要注意です。英語文献は言語欄が空のままで構いません(英語書式が既定のため。en と入れても同じです)。
2. 文献リストの並び順は、提出前に必ず自分で確認して手修正する 『スタイルガイド』では和文文献も著者のローマ字読みのアルファベット順に並べますが、Zotero は漢字の読みを知らないため、和文文献は漢字の文字コード順に並びます。これはスタイルでは直せません。最後に並び順を確認して、必要なら手で並べ替えるところまでがセットです。ただし、Word の文献リストは中身が Zotero の管理するフィールドなので、そのまま並べ替えても引用を足した時点で書き戻されて消えます。手直しは原稿が固まってから、Word の Zotero タブでフィールドの連結を切る操作(Unlink Citations)をしたあとに行ってください。切ると Zotero 側からは戻せないので、切る前のファイルを別名で残しておくと安全です。

文献タイプ別: 入力と出力

欄名は日本語版 Zotero(バージョン9)の表示に合わせています(バージョンによって少し違うことがあります)。

和書(1人の著者の本)

Zotero に入力
アイテムの種類書籍
題名社会移動の歴史社会学――生業/職業/学校
著者名姓: 佐藤 名: 香
出版年月日2004
出版社東洋館出版社
言語ja
出力される形

文献リスト

佐藤香,2004,『社会移動の歴史社会学――生業/職業/学校』東洋館出版社.

本文中の引用

(佐藤 2004)

ポイント: 著者名は「姓」と「名」を別々の欄に入れます。出力では姓と名がスペースなしでつながります。「言語」欄の ja を忘れずに。共著の場合は作成者の行を人数分増やすだけで、ナカグロ(・)は自動で入ります。副題は――(2倍ダッシュ)でつないで題名欄に入れます。

和文の雑誌論文

Zotero に入力
アイテムの種類学術論文
題名士族と社会移動
雑誌社会学評論
著者名姓: 安田 名: 三郎
出版年月日1969
巻19
号4
ページ数21-40
言語ja
出力される形

文献リスト

安田三郎,1969,「士族と社会移動」『社会学評論』19(4): 21-40.

本文中の引用

(安田 1969)

ポイント: 「ページ数」欄には「21-40」のように全部の桁を入れてください。『スタイルガイド』が定める略記(たとえば 254-272 なら 254-72)は自動で行われます。『』や巻(号)、コロンなどの記号も自動です。

編書(編者の本)

Zotero に入力
アイテムの種類書籍
題名総合政策学の方法論的展開
編集者名姓: 桑原 名: 武夫
編集者名姓: 清水 名: 唯一朗
出版年月日2023
出版社慶應義塾大学総合政策学部
言語ja
出力される形

文献リスト

桑原武夫・清水唯一朗編,2023,『総合政策学の方法論的展開』慶應義塾大学総合政策学部.

本文中の引用

(桑原・清水編 2023)

ポイント: 作成者の行の左にある「著者名」という文字をクリックすると、種類を「編集者名」に変えられます。「編」の字は自動で付きます。

この例の出版社について。この本は奥付を見ると、発行者が慶應義塾大学総合政策学部、発売所が慶應義塾大学出版会という、やや珍しい分担になっています。『スタイルガイド』の考え方では出版社の欄に入れるのは発行元なので、ここでは総合政策学部を入れました。引用には、こうした細かい確認が必要になることがあります。

編書のなかの1章(分担執筆)

Zotero に入力
アイテムの種類書籍の章
題名トランスナショナルな生活を測る――量的手法の適用可能性
書籍名国際社会学の技法――考える・実践する・変える
著者名姓: 永吉 名: 希久子
編集者名姓: 森 名: 千香子
編集者名姓: 南川 名: 文里
編集者名姓: 村上 名: 一基
出版年月日2026
出版社名古屋大学出版会
ページ数90-103
言語ja
出力される形

文献リスト

永吉希久子,2026,「トランスナショナルな生活を測る――量的手法の適用可能性」森千香子・南川文里・村上一基編『国際社会学の技法――考える・実践する・変える』名古屋大学出版会,90-103.

本文中の引用

(永吉 2026)

ポイント: 「書籍の章」タイプを使い、章の著者と本全体の編者を両方入れます。サブタイトルは――(2倍ダッシュ)でつないで題名欄・書籍名欄に入れます。「章題」編者名編『書名』の並びは自動です。

訳書(翻訳された本)

Zotero に入力
アイテムの種類書籍
題名社会理論と社会構造
著者名姓: Merton 名: Robert K.
翻訳者名姓: 森 名: 東吾
翻訳者名姓: 森 名: 好夫
翻訳者名姓: 金沢 名: 実
翻訳者名姓: 中島 名: 竜太郎
出版年月日2024
出版社みすず書房
Original Date1957
Original PublisherThe Free Press
Original PlaceGlencoe, Ill.
その他Original Title: Social Theory and Social Structure
言語ja
出力される形

文献リスト

Merton Robert K., 1957, Social Theory and Social Structure, Glencoe, Ill.: The Free Press.(森東吾・森好夫・金沢実・中島竜太郎訳,2024,『社会理論と社会構造』みすず書房.)

本文中の引用

(Merton 1957=2024)

ページ付きで引用するとき

(Merton 1957=2024: 78)

↓ 提出前に、原著者の姓のあとにカンマを1つだけ手で足します(Merton Robert K. → Merton, Robert K.。技術的な制約でこのカンマだけは自動で出ません)

Merton, Robert K., 1957, Social Theory and Social Structure, Glencoe, Ill.: The Free Press.(森東吾・森好夫・金沢実・中島竜太郎訳,2024,『社会理論と社会構造』みすず書房.)

『スタイルガイド』の型: 原典の書誌情報 .(訳者名訳,翻訳の出版年,『訳書のタイトル』出版社名.)。この例で手を入れるのはカンマ1つだけです。原著が共著のときは、2人目以降の著者を名-姓の順に並べ替える手直しも要ります(『スタイルガイド』の欧文書誌では2人目以降は名が先です)。本文中の引用は直す必要がありません。

ポイント: 訳書で注意するのは次の4点です。(1) 作成者に「翻訳者名」の行を追加する、(2) 「出版年月日」に自分が参照した版の刊行年を入れる、(3) 「Original Date」欄に原著の年を入れる、(4) 原著者名をアルファベットで入力する(この例では「姓: Merton 名: Robert K.」。カタカナで入れると本文中の引用もカタカナになり、『スタイルガイド』の形から外れます)。この4点がそろうと、本文中の引用が(Merton 1957=2024)の形になります。なお、この例は2024年の新装版を参照した場合です。1961年の初版で読んだなら、「出版年月日」は2024ではなく1961を入れます。「Original Date」欄のほうは、どの版で読んでも原著の年(この例では1957)のままです。

『スタイルガイド』の2部形式にするには、原典の情報を4つ入れます。原著の年を「Original Date」欄(上の(3)と同じ欄です)、出版社を「Original Publisher」欄、出版地を「Original Place」欄に入れ、原題は専用の欄がないので「その他」欄に「Original Title: 原題」という1行を書きます。4つそろえてください。原典の出版社を入れないと、「出版地: 出版社」の部分が丸ごと落ちます。原題は入力したとおりの大文字小文字で出るので、英語の書名は、途中の冠詞・前置詞・接続詞を除いて単語の頭を大文字にして入力します(『スタイルガイド』本文19頁。ドイツ語・フランス語の規則も同じ頁にあります)。

2部形式になるのは、著者・翻訳者名・Original Date・原題の4つがそろった「書籍」だけです。1つでも欠けると簡略形(Merton Robert K.,1957=2024,『社会理論と社会構造』森東吾・森好夫・金沢実・中島竜太郎訳,みすず書房.)で出ます。とくに Original Date を空にしたまま原題だけを入れても2部形式にはなりません(原典が何年に出たのか分からないまま原典の書誌を組み立てると、訳書の年が原典の年として印字されてしまうためです)。編者しかいないアイテムも、原題を書いても簡略形のままです。本文中の引用(Merton 1957=2024)は、どちらの形でも同じです。

簡略形は『スタイルガイド』にない書き方です。これは、原典の情報が入っていなくても何か出力できるように本スタイルが作った独自の近似です。原典の書誌が手元にない段階の作業用と考えて、提出前には原典の情報を入れて2部形式にするか、手で書き直してください。本文中の引用の「=」のほうは、『スタイルガイド』の定めどおりです。「=」を使わないのは文献リスト上だけで(刊行のことば)、本文9頁は訳書の割注を(Goffman 1961=1984)の形で記載すると定めています。

2部形式の丸カッコ内に出る人名は、訳者だけです。『スタイルガイド』の型が訳者だけだからで、編集者名の行を入れていても出ません。監訳者などを示したいときは提出前に手で足してください。

原著者が複数のときは、本文中の引用が and でつながります。(Brown and Lauder 2006=2012)のようになり、3名以上のときは筆頭著者だけを出して et al. を付けます。『スタイルガイド』はこの場合を定めていないので、本スタイルの判断です。ナカグロにしたい場合と、原著者名を漢字・ハングルなどラテン文字以外で入力した訳書は、提出前に手で直してください。

編書に収められた翻訳論文は、次のカードを見てください。

翻訳論文(編書に収められた訳)

Zotero に入力
アイテムの種類書籍の章
題名グローバル化・知識・マグネット経済の神話
書籍名グローバル化・社会変動と教育 1 市場と労働の教育社会学
著者名姓: Brown 名: Phillip
著者名姓: Lauder 名: Hugh
翻訳者名姓: 中村 名: 高康
編集者名姓: 広田 名: 照幸
編集者名姓: 吉田 名: 文
編集者名姓: 本田 名: 由紀
出版年月日2012
出版社東京大学出版会
ページ数153-177
Original Date2006
言語ja
出力される形

文献リスト

Brown Phillip・Lauder Hugh,2006=2012,「グローバル化・知識・マグネット経済の神話」広田照幸・吉田文・本田由紀編『グローバル化・社会変動と教育 1 市場と労働の教育社会学』中村高康訳,東京大学出版会,153-77.

本文中の引用

(Brown and Lauder 2006=2012)

ポイント: 外国語の本や雑誌に出た論文の訳が、編書の1章として収められている場合です。「書籍の章」タイプを使い、原著者・訳者・所収書の編者を入れ、原著の年を「Original Date」欄に入れます。原著者名はアルファベットで入力してください。

『スタイルガイド』4.4(6)(本文25頁)の2部形式には対応していません。原典の書誌(訳のもとになった版の編者・書名・出版社・ページなど)を入れる欄が Zotero 側にないためです。この形式にするには、下の破線ボックスのように文献リストを手で書き直してください。本文中の引用のほうは直す必要がありません。

↓ 『スタイルガイド』の2部形式にするには、提出前に手で書き直します(原典の編者・書名・出版地・出版社・ページは自分で調べて書きます)

Brown, Phillip and Hugh Lauder, 2006, “Globalisation, Knowledge and the Myth of the Magnet Economy,” Hugh Lauder, Phillip Brown, Jo-Anne Dillabough and A. H. Halsey eds., Education, Globalization, and Social Change, Oxford: Oxford University Press, 317-40.(中村高康訳,2012,「グローバル化・知識・マグネット経済の神話」広田照幸・吉田文・本田由紀編訳『グローバル化・社会変動と教育 1 市場と労働の教育社会学』東京大学出版会,153-77.)

『スタイルガイド』の型: 原典の書誌情報 .(訳者名訳,翻訳の出版年,「翻訳論文のタイトル」所収書の編者名編『所収書のタイトル』出版社名,翻訳論文の初ページ - 終ページ.)。「原典」は、訳のもとになった版です。この本は英語版リーディングスの抄訳なので、原典はそのリーディングスの収録章になります(同じ題名の論文が雑誌にも出ていますが、訳されたのは章のほうです)。原典の書誌は欧文の規則(『スタイルガイド』4.2、本文19-20頁)で書きます。著者名は1人目だけ姓-名の順で2人目以降は名-姓の順、編者名は全員ふつうの語順のままにして、あいだを and でつなぎます。この例のように編者が編訳者を兼ねるときは「編訳」と書きます。本文中の引用(Brown and Lauder 2006=2012)は書き直す必要がありません。

英語の本

Zotero に入力
アイテムの種類書籍
題名Categorically Unequal: The American Stratification System
著者名姓: Massey 名: Douglas S.
出版年月日2007
出版社Russell Sage Foundation
都市New York
出力される形

文献リスト

Massey, Douglas S., 2007, Categorically Unequal: The American Stratification System, New York: Russell Sage Foundation.

本文中の引用

(Massey 2007)

ポイント: 英語文献は「言語」欄が空のままで英語書式(カンマ区切り、書名イタリック)になります(英語書式が既定のため)。英語の本は「都市」欄(出版地)も入れてください。出版地: 出版社 の形(New York: Russell Sage Foundation)で出ます。サブタイトルはコロンでつないで題名欄に入れます。

英語の雑誌論文

Zotero に入力
アイテムの種類学術論文
題名An Immigrant Paradox? Contextual Attainment and Intergenerational Educational Mobility
雑誌American Sociological Review
著者名姓: Feliciano 名: Cynthia
著者名姓: Lanuza 名: Yader R.
出版年月日2017
巻82
号1
ページ数211-241
出力される形

文献リスト

Feliciano, Cynthia and Yader R. Lanuza, 2017, “An Immigrant Paradox? Contextual Attainment and Intergenerational Educational Mobility,” American Sociological Review, 82(1): 211-41.

本文中の引用

(Feliciano and Lanuza 2017)

ポイント: 2人の共著は「Feliciano, Cynthia and Yader R. Lanuza」のように and で自動連結されます(姓が先になるのは1人目だけ)。誌名のイタリックや、ページの略記(211-241 と入力すると 211-41)も自動です。

ウェブページ

Zotero に入力
アイテムの種類ウェブページ
題名吉野 作造~大正デモクラシーの旗手~
ウェブサイト名吉野作造記念館ホームページ
著者名作成者欄を1欄形式に切り替えて入力吉野作造記念館
出版年月日(空欄)
URLhttps://www.yoshinosakuzou.info/blank-22
アクセス日時2026-07-28
言語ja
出力される形

文献リスト

吉野作造記念館,2026,「吉野 作造~大正デモクラシーの旗手~」,吉野作造記念館ホームページ,(2026年7月28日取得,https://www.yoshinosakuzou.info/blank-22).

本文中の引用

(吉野作造記念館 2026)

ポイント: 「アクセス日時」(アクセスした日)を必ず入れてください。「出版年月日」欄が空のときは、アクセス日時の年が年の位置に入ります(『スタイルガイド』どおりの動きです)。原稿を仕上げたあとにアクセス日時を更新すると本文の(著者 年)が変わってしまうので、仕上げのあとは触らないでください。

作成者が学会や大学などの機関のとき。名前のすぐ右にある四角いアイコン(その右に ⊖ ⊕ ⋯ が並びます。ツールチップは Switch to Single Field で、日本語版でも英語表示です)を押して1欄形式にし、機関名を入れます。

ブログ記事

Zotero に入力
アイテムの種類ブログ記事
題名今年面白かった社会学論文10選(2021年)
ブログ名Under the Canopy
著者名姓: 木原 名: 盾
出版年月日2021-12-26
URLhttps://underthecanopy2016.blogspot.com/2021/12/102021.html
アクセス日時2026-07-28
言語ja
出力される形

文献リスト

木原盾,2021,「今年面白かった社会学論文10選(2021年)」,Under the Canopy,2021年12月26日,(2026年7月28日取得,https://underthecanopy2016.blogspot.com/2021/12/102021.html).

本文中の引用

(木原 2021)

ポイント: 「ブログ記事」タイプを使います。記事の日付(日まで)を「出版年月日」欄に入れると、記事作成日として出力されます。

オンラインデータベースの統計表(e-Stat など)

Zotero に入力
アイテムの種類データセット
題名在留外国人統計(2025年12月)25-12-t1 在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 都道府県別 年齢・性別)
著者名作成者欄を1欄形式に切り替えて入力出入国在留管理庁
出版年月日2026
URLhttps://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?layout=dataset&stat_infid=000040472265
アクセス日時2026-08-26
言語ja
出力される形

文献リスト

出入国在留管理庁,2026,「在留外国人統計(2025年12月)25-12-t1 在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 都道府県別 年齢・性別)」,(2026年8月26日取得,https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?layout=dataset&stat_infid=000040472265).

本文中の引用

(出入国在留管理庁 2026)

ポイント: 「データセット」タイプを使います(v1.1 で対応)。題名(データ名)は、『スタイルガイド』の例にならって、調査名・時点・表番号・表の題名をつなげた形で自分で組み立てて入れます。作成者は必ず入れてください(省庁などの機関の場合は、作成者欄を1欄形式に切り替えて機関名を入れます)。「アクセス日時」と URL は両方入れてください(『スタイルガイド』はオンラインデータベースに取得日の記載を求めています。どちらか一方だけだと(取得日,URL)が出ません)。

「フォーマット」欄が書式のスイッチです。空のままだと、このカードのように「データ名」,(取得日,URL).の形になります。下のカードのように MRDF と入れると、データファイルの書式に切り替わります。この形では「リポジトリ」欄・「アーカイブ」欄は出力されないので、空のままで構いません。

データアーカイブから借りた和文データ(SSJDA など)

Zotero に入力
アイテムの種類データセット
題名くらしと仕事に関する外国籍市民調査,2018
著者名作成者欄を1欄形式に切り替えて入力多文化社会における社会階層研究会
出版年月日2024
フォーマットMRDF
リポジトリ多文化社会における社会階層研究会
アーカイブ東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターSSJデータアーカイブ
言語ja
出力される形

文献リスト

多文化社会における社会階層研究会,2024,『くらしと仕事に関する外国籍市民調査,2018』[MRDF],多文化社会における社会階層研究会,東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターSSJデータアーカイブより入手.

本文中の引用

(多文化社会における社会階層研究会 2024)

データアーカイブの謝辞は別に必要です 『スタイルガイド』は、コンピュータファイルの書式を定めています(4.5.4.2)。実際に『スタイルガイド』で用いられている例は、データアーカイブから入手した調査の個票ファイルで、MRDF(Machine-Readable Data File)です。一方、実際の『社会学評論』掲載論文では、二次分析に用いた個票データを文献リストに載せず、[付記]や[謝辞]に「データ管理委員会の許可を得た」「データアーカイブから個票データの提供を受けた」と書く扱いが一般的だというのが木原の見方です。データアーカイブやデータの寄託者が所定の謝辞文を利用条件として求めていることが多いので、文献リストへの記載とは別に、提供機関が指定する謝辞は必ず書いてください。

ポイント: 同じ「データセット」タイプで、「フォーマット」欄に MRDF と入れると、『スタイルガイド』のコンピュータファイル(MRDF)の書式(『ファイル名称』[データ形式],提供機関名,入手先.)に切り替わります。提供機関はデータを作成して寄託した研究会などで、「リポジトリ」欄に入れます。借りた先のデータアーカイブは「アーカイブ」欄に入れてください。和文では「…より入手」が自動で付くので、アーカイブ欄には機関名だけを入れます。

データ名と年の入れ方。データ名はデータアーカイブが示す調査名をそのまま入れます(この例では調査年の 2018 が調査名の一部です)。「出版年月日」欄には、この例ではデータアーカイブがデータを公開した年(2024年)を入れています。調査が行われた年は、調査名の一部として題名に残ります。

この書式に取得日はありません。「URL」欄と「アクセス日時」欄は空のままにするのが『スタイルガイド』どおりの形です。

データアーカイブのデータセット(ICPSR など)

Zotero に入力
アイテムの種類データセット
題名Immigration and Intergenerational Mobility in Metropolitan Los Angeles (IIMMLA), 2004
著者名姓: Rumbaut 名: Rubén G.
著者名姓: Bean 名: Frank D.
著者名姓: Chávez 名: Leo R.
著者名姓: Lee 名: Jennifer
著者名姓: Brown 名: Susan K.
著者名姓: DeSipio 名: Louis
著者名姓: Zhou 名: Min
出版年月日2008
フォーマットMRDF
リポジトリInter-university Consortium for Political and Social Research
リポジトリの所在Ann Arbor, MI
出力される形

文献リスト

Rumbaut, Rubén G., Frank D. Bean, Leo R. Chávez, Jennifer Lee, Susan K. Brown, Louis DeSipio and Min Zhou, 2008, Immigration and Intergenerational Mobility in Metropolitan Los Angeles (IIMMLA), 2004[MRDF], Ann Arbor, MI: Inter-university Consortium for Political and Social Research.

本文中の引用

(Rumbaut et al. 2008)

ポイント: 同じ「データセット」タイプで、「フォーマット」欄に MRDF と入れると、『スタイルガイド』のコンピュータファイル(MRDF)の書式(ファイル名称[データ形式],所在地: 提供機関名,所在地: 入手先)に切り替わります。提供機関は「リポジトリ」欄、その所在地は「リポジトリの所在」欄に入れます。和文のデータの入れ方は1つ上のカードを見てください。

提供機関と入手先が同じときは、「アーカイブ」欄を空にします。『スタイルガイド』の書式は提供機関と入手先の2つを並べる形ですが、この例の ICPSR のように同じ機関が両方を兼ねることがあります。両方の欄に同じ機関名を入れると、同じ名前が2回出ます。提供機関と入手先が別のときは、入手先を「アーカイブ」欄に、その所在地を「アーカイブ番号」欄に入れてください。

この書式に取得日はありません。オンラインデータベースの統計表と違い、「URL」欄と「アクセス日時」欄を空にしておくと、このカードのように『スタイルガイド』どおりの形で出力されます。DOI も示したい場合だけ、https://doi.org/… の形の URL と「アクセス日時」の両方を入れると、末尾に(取得日,DOI)が付きます(『スタイルガイド』に DOI の扱いの定めはないため、入力したときに限り取得日と URL の書式に準じて出す本スタイルの設計です。『スタイルガイド』の型にはない追加です)。「種類」欄と「バージョン」欄は出力されません。

自動でやってくれること

次のことは自分で書く必要がありません。スタイルが自動で処理します。

本文中で研究者名に言及するとき

このスタイルが自動で整形するのは、(著者名 出版年)の形の文献注と、文献リストだけです。「ロバート・K. マートンは……と論じた(Merton 1957=2024)」のように地の文で研究者の名前を出す書き方では、名前の部分は自分の文章として書くことになり、スタイルは関与しません。そこで、『スタイルガイド』3.1(研究者名の表記)を自分で守る必要があります。要点は次の3つです。

Zotero の操作としては、地の文に名前を書いたときは、引用の挿入時にそのアイテムをクリックして「著者名を省略」にチェックを入れると、(出版年)だけが挿入されます。なお、丸カッコ内の文献注の著者名は初出でも姓だけでよく(『スタイルガイド』3.2)、同じ姓の著者の区別は上の「自動でやってくれること」のとおりスタイルが処理します。

よくある失敗と直し方

症状原因直し方
和文の本なのに、英語文献のようなカンマ区切り・書名イタリックで出る「言語」欄が空、または「日本語」と書いてある言語欄に ja と入力
訳書を入力したいのに「Original Date」欄が見当たらないZotero が古い(この欄は 7.0.31 で追加されました)。または、アイテムの種類が「書籍」「書籍の章」以外になっているZotero 本体を 7.0.32(2026年1月14日公開)以降に更新する(7.0.31〈2026年1月12日公開〉では欄は出ますが、引用には反映されません)。この欄があるのは「書籍」と「書籍の章」だけなので、アイテムの種類もあわせて確認する
訳書の年が「原著年=訳書年」の形にならない原著年が「Original Date」欄に入っていない、または翻訳者名が作成者に入っていない両方入れる(訳書カードを参照)
訳書が2部形式(原典の書誌+丸カッコ内に和訳の書誌)で出ない原題・Original Date・著者・翻訳者名のどれかが入っていない「その他」欄に「Original Title: 原題」の行を書き、Original Date・Original Publisher・Original Place も入れる(訳書カードを参照)
Word で手直しした文献リストが元に戻ってしまうZotero のフィールドのまま書き換えている原稿が固まってから Zotero タブの「Unlink Citations」で連結を切り、そのあとで直す
著者名が「香 佐藤」の順になる、姓名の間に変な区切りが出る姓と名を1つの欄にまとめて入れている名前のすぐ右にある四角いアイコン(ツールチップは Switch to Two Fields)を押して2欄形式にし、姓と名を分ける
同じ著者・同じ年なのに 2022a / 2022b が付かない実は同じアイテムを2回引用している。または2つのアイテムで著者名の入力形式が違う(Tate / T. など)引用をクリックして中身を確認。2つのアイテムの作成者欄を同じ形式に揃える
ウェブページの年が n.d. になる「アクセス日時」が入っていないアクセス日時(アクセスした日)を入力。出版年月日欄が空でもアクセス日時の年が使われます
紙で読んだ本や論文に(URL)が付いてしまうアクセス日時が入っている紙媒体で利用した文献の「アクセス日時」を消す(URL だけなら付きません)
データセットの(取得日,URL)が出ない「アクセス日時」と「URL」のどちらか一方しか入っていない両方入れる(片方だけだとどちらも出力されません)。なお MRDF 書式(データアーカイブのデータファイル)に取得日はないので、そちらでは両欄を空にするのが『スタイルガイド』どおりです
「第2版」の位置がおかしい「版」欄に入れている『スタイルガイド』どおり、書名の欄に「書名 第2版」と半角スペースで併記する

クレジットとライセンス

本版の作成
木原盾/Tate KIHARA(慶應義塾大学)
もとにしたスタイル(原著作物)
Jonathan Lewis・Kei Sato「Juris-Mで社会学評論」https://github.com/keisato0/jss-csl
その原型
「日本社会学会 (author-date, Japanese)」Jonathan Lewis(Juris-M 用のスタイル集 jm-styles で公開されている CSL-M スタイル)
もとにしたスタイルの contributor
Frank Bennett(citeproc-js 開発者)
ライセンス
CC BY-SA 3.0

「Juris-Mで社会学評論」は、Jonathan LEWIS氏(一橋大学)が作成したJuris-M用スタイル「日本社会学会 (author-date, Japanese)」をSATO氏が修正したもので、著者表示は両氏の連名になっています。和文と欧文で書式を切り替えるレイアウト構成は、LEWIS氏の原型から受け継いだ設計です。

本版は、もとにしたスタイルと同じ CC BY-SA 3.0 ライセンスを継承しています。本ファイルは同ライセンスの条件にもとづき、無保証で提供されます。

開発・検証と利用上の注意

本版の編集・点検は、木原が Claude Code と Codex を補助的に用いて行いました。もとにしたスタイルへの改変(コードの削除・加筆・修正)は、すべて木原によるものです。もとにしたスタイルの作者は、本版の改変や内容には関与していません。修正にあたっては、試行版を湘南藤沢キャンパスの学生に試用してもらい、寄せられた意見や、利用中に明らかになった問題点を反映しました。協力してくださった学生の皆さんに感謝します。

出力書式は、『スタイルガイド』の該当箇所と照合し、macOS 環境の Zotero 上で複数回検証しています。『スタイルガイド』の解釈と、それにもとづく実装上の最終判断は、木原が行っています。このページの出力例は、手直しの見本として示す2行(訳書カードの破線ボックスでカンマ1文字を手で足した1行と、翻訳論文カードの破線ボックスで『スタイルガイド』の2部形式に手で書き直した1行)を除き、掲載した入力内容を Zotero と同じ引用処理エンジン(citeproc-js)で本スタイルにより処理した実際の結果です。

本スタイルはβ版です。すべての文献種別や入力方法に完全に対応しているわけではなく、未発見の不具合や誤りが残っている可能性があります。原稿に出力された引用および文献リストが『スタイルガイド』に適合しているかは、利用者自身で必ず最終確認してください。詳しい仕様と、『スタイルガイド』と異なる・注意が必要な箇所の一覧は、配布ページの READMEを参照してください。